まちが好きになるヒントを得る企画、第三弾。
今回は商店街の成功例として有名な、
香川県の県庁所在地、高松市の中心部にある「丸亀町商店街」、
その近隣の「北浜アリー」「仏生山温泉」といった気になるスポットへ行ってきました。
※ちなみに高松市の人口は約42万人、
(ちなみに宇部市は約17万人で、下関市の約27万人、山口市の約20万人についで県内3位の人口です。)
香川県全体の人口は約98万人(山口県は約140万人)です。
では早速「丸亀町商店街」から。
なにがそんなに成功した商店街なのかというと、
商店街の店主が賛同して、商店街をショッピングモールのようにしよう!
ということが、ただの議論で終わることなく、形になった。
という意味で成功したと言えるでしょう。
写真を見てもらえばすぐわかると思います。
いわゆる地方の商店街でみる、あの商店街ではありません。
まるでショッピングモールの中にいるような、わくわくする商店街となっています。
そして、新しい店もあれば、古くからやっている店もあるのも商店街ならではの魅力です。
さらに注目なのは、
商店街の上には、ホテルやマンション、病院など、
住む場所や生活に欠かせない施設がそろっていることです。
「ここに住みたい」
と思わず言いたくなってしまう商店街です。
実はこの丸亀町商店街に隣接して、いくつもの商店街が中心市街地にはあります。
今回、近隣の商店街も巡ってみたのですが、どの商店街も空き店舗はありますが、
比較的人通りもあり、通勤通学で商店街通る姿も見られたり、
地元の方にとって気軽に寄りやすい中心市街地になっていると感じました。
さて、この丸亀町商店街の例を宇部市や山口県で今から実現できるかといったら、
なかなかハードルは高いと言わざるを得ません。
商店街はもちろん、行政や研究機関など多くと連携して実現できることでしょう。
議論はできても、やはり実現することの難しさを感じます。
山口市の駅前商店街はにぎわいがある分、まだできる可能性はありそうです。
続いて「北浜アリー」です。
瀬戸内海の島々を結ぶフェリー乗り場が集まる場所のほど近く、
海の見える倉庫街をリノベーションしてできた、複合施設です。
雑貨店やカフェなど、若者向きのお店がいくつも集まっています。
古い建物をそのまま活かしながら、雰囲気ある場所となっています。
実際に、訪れたときもおしゃれな若者が何組か歩いていました。
とはいえ、訪れた時間と平日ということもあり、お客さんも少なく、
閉まっているお店も多く、ちょっと残念な点もありました。
でも、こうやって志向の似たお店が同じ場所にたくさん集まると、
1店舗だけポツンとあるよりもはるかに行ってみたくなりますし、
お店側も集客力UPで相乗効果が期待できます。
山口県でも、このような複合施設の事例はいくつかありますし、応用できる手法だと思います。
残念ながら宇部市内では、、、思いつきません。
このような場づくりは、ぜひ宇部でも実現したいと思います。
最後は「仏生山温泉」です。
ここは古くからある門前町として栄えた地域で、
古い町並みも残る場所なのですが、この温泉は10年ほど前にできたものです。
この現在的な建物をみたらわかります。
なぜ、この温泉が取り上げられるのか、
それは、この温泉を中心にして「まちぐるみ旅館」という発想で、
ただの温泉施設というだけでなく、この町のお店のひとつとして、
衣食住を満たすお店をまち全体で作って盛り上げようという発想で運営されていることです。
実際に仏生山温泉には旅行者や若者の姿も目立ちました。
館内には周辺のお店の商品や案内パンフレットが広々と置かれており、
この温泉から地域にある次のお店につながる仕組みがありました。
全国的に有名な観光名所がある場所ではないですが、
「ちょっと気軽に気分転換で一泊旅」が実現できる観光地になりそうです。
こういう考え方をすると、
湯田温泉や萩・長門に一泊旅は考えられますが、宇部に一泊旅は考えられないことに気付かされます。
決して温泉があるかどうかという視点でなく、
衣食住を満たせる場所がわからない、もしくはない、という視点です。
食は探せばありそうです。でも外からくる人に対しての情報源がありません。
宿泊するホテルは探せばわかります。が、特に若者が泊まりたくなる宿泊施設はありません。
観光できる場所は、ときわ公園だけでは弱いと言わざるを得ません。
宇部市はまだ一泊旅ではなく、日帰りの街ではないでしょうか。
今回は、自分たちの街に活用できそうなアイデアがいくつもあったと思います。
さあ、そろそろ議論だけでなく、実行しなくちゃいけませんね。